후리가나로 읽는 일본 고전
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つきとてぶくろ
月と手袋
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 月と手袋(つきとてぶくろ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,541자 · 80화면
平気だ、平気だ。明智小五郎であろうと誰であろうと、あのトリックを見破れるやつがあるはずはない。証拠になるような手掛りは、これぽっちもないんだからな。だが、おれとしたことが、明智小五郎の名を、今まで一度も考えなかったなんて、どうしたことだろう。まるで胴忘れしていた。ずっと前から、空想の中で股野を殺すことを研究し出してから、一度も明智の名を思い出さなかった。不思議なくらいだ。おれは明智の手柄話を残らず読んでいる。一時は彼に心酔したことさえある。それを少しも思い出さないなんて、ひょっとしたら、これは「盲点」だぞ。明智の好きな「盲点」にひっかかっているのかも知れないぞ)
「今度の事件についても」花田は話しつづけていた。「明智さんの意見を聞いて見たのです。面白い事件だと云ってますよ。一度現場をごらんになったらどうですかと誘って見たのですが、見に行かなくても、君の話を詳しく聞けばいいと云われるので、その後も、時々明智さんを訪ねて、捜査の経過のほかに、ここのうちの間取りだとか、金庫やストーヴや洋服ダンスの位置だとか、そのほかこまごました道具のこと、戸じまりのこと、前の道路と門と建物の関係、裏口の模様、それから、あなた方のお話しの内容などを、詳細に話して聞かせているのです。