후리가나로 읽는 일본 고전
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きのこせっぽう
木の子説法
泉 鏡花
泉 鏡花의 木の子説法(きのこせっぽう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,107자 · 34화면
色紙、短冊でも並びそうな、おさらいや場末の寄席気分とは、さすが品の違った座をすすめてくれたが、裾模様、背広連が、多くその席を占めて、切髪の後室も二人ばかり、白襟で控えて、金泥、銀地の舞扇まで開いている。
われら式、……いや、もうここで結構と、すぐその欄干に附着いた板敷へ席を取ると、更紗の座蒲団を、両人に当てがって、
「涼い事はこの辺が一等でして。」
と世話方は階子を下りた。が、ひどく蒸暑い。
「御免を被って。」
「さあ、脱ぎましょう。」
と、こくめいに畳んで持った、手拭で汗を拭いた一樹が、羽織を脱いで引くるめた。……羽織は、まだしも、世の中一般に、頭に被るものと極った麦藁の、安値なのではあるが夏帽子を、居かわり立直る客が蹴散らし、踏挫ぎそうにする……
また幕間で、人の起居は忙しくなるし、あいにく通筋の板敷に席を取ったのだから堪らない。膝の上にのせれば、跨ぐ。敷居に置けば、蹴る、脇へずらせば踏もうとする。
「ちょッ。」
一樹の囁く処によれば、こうした能狂言の客の不作法さは、場所にはよろうが、芝居にも、映画場にも、場末の寄席にも比較しようがないほどで。男も女も、立てば、座ったものを下人と心得る、すなわち頤の下に人間はない気なのだそうである。