후리가나로 읽는 일본 고전
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こがらしのさかぐらから
木枯の酒倉から
坂口 安吾의 木枯の酒倉から(こがらしのさかぐらから)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,163자 · 22화면
クサの繁みに一きわ白くそびえ立つ円塔は、あれは聖なる卒塔婆であろうかと目をすえると――ああ、これは背亀坐を組む行者のグロテスクな尻であったから、俺は思わず敬虔なる心をさえ起すところであったのだ。
もしや婆羅門の「いらつめ」「いらつこ」が古い日本の歌さながらに木々を縫うていはしまいかと奥深く杜をうかがったのだけれど、渡るものは風ばかりで、それでも気のせいか、何か遠くさんざめく物声にもききとれた。見るほどに、見渡す限り樹々を渡る、風の冴えた沈黙ばかりだ。
――わしは幻術を好まぬよ。(と俺はフラフラと立ち上った)。木枯の如く酒の如く呪うべきものは幻術じゃよ。緑なす菩提樹よ、椰子よ、沙羅樹よ、アンモラ樹よ、これも亦甚しくわしの気に入らんよ。俺の行く道は常に愉快なる茨じゃよ。(ああ、俺は何と歎くべき小人であろうか!)、ああ愛すべき茨よ!
と、尚も俺はフラフラと、ひどく陽気に歩き出し、クサを踏みわけて幾度も転げながらあのパゴダ――行者の御尻です――に辿りつくと、呪われたる尻よ、とこれを平手でピシャピシャと叩いたのだ。すると行者は尚も幻術に無念無想で、股にもぐした丸顔には例の脂汗とニタニタが命懸けにフウフウと調息しているのだった。