후리가나로 읽는 일본 고전
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すだま
木魂
夢野 久作
夢野 久作의 木魂(すだま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,668자 · 46화면
ところが、そのうちに、ちょうど十二三年ばかり前の結婚当時の事、宿直の退屈凌ぎに、学校の図書室に這入り込んで、室の隅に積み重ねて在る「心霊界」という薄ッペラな雑誌を手に取りながら読むともなく読んでいると、思いがけもなく自分の体験にピッタリし過ぎる位ピッタリした学説を発見したので、彼はドキンとする程驚ろかされたものであった。
それは旧露西亜のモスコー大学に属する心霊学界の非売雑誌に発表された新学説の抄訳紹介で「自分の魂に呼びかけられる実例」と題する論文であったが、それを読んでみると、正体の無い声に呼びかけられた者は決して彼一人でないことがわかった。
「……何にも雑音の聞こえない密室の中とか、風の無い、シンとした山の中なぞで、或る事を一心に考え詰めたり、何かに気を取られたりしている人間は、色々な不思議な声を聞くことが、よくあるものである。現にウラルの或る地方では「木魂に呼びかけられると三年経たぬうちに死ぬ」という伝説が固く信じられている位であるが、しかもその「スダマ」、もしくは「主の無い声」の正体を、心霊学の研究にかけてみると何でもない。それは自分の霊魂が、自分に呼びかける声に外ならないのである。