후리가나로 읽는 일본 고전
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いなかがえり
林芙美子随筆集
林 芙美子
林 芙美子의 林芙美子随筆集(いなかがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,157자 · 118화면
造船所の岬の陰には、あさなぎ、ゆうなぎと書いた二そうの銀灰色の軍艦が修理に這入っていた。白い仕事服の水兵たちがせっせと船を洗っている。赤い筋のある帽子が遠くから蛍のように見えた。三ツ庄へ着いて親類の家へ行くと、子供も誰もいなくて、若夫婦が台所の土間で散髪をしていた。小さい犬がわたしの膝へ飛びあがって来た。髪を刈りかけて、若夫婦は吃驚して走って来た。
「とつぜんぞやがのう、どうしたんなア、わしゃ、誰かおもうて吃驚したが喃」
尾道でも同じようなことを言われたと云って、わたしは、犬と一緒に庭の中をあっちこっち歩いてみた。
「そりゃアまア、よう来てつかアさった。えっとまア御馳走しやすんで、ゆっくりしとってつかさい喃」
若い主婦は何からしていいかと云う風に、立ったり坐ったりしている。いかなご、まて貝、がどう、そんなものを煮て貰ってたべた。田舎の味がして舌に浸みた。遠くの荒物屋へ風呂を貰いに行って、子供たちとかえりに海へ行ってみた。あんまり森とした海なので、まるで畳のようだと云うと、子供がこんな黄昏を鯛なぎと云うのだと教えてくれた。鯛が入江へ這入って来る頃は、海が森となぎて来るのだと云っていた。