일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いなかがえり

林芙美子随筆集

林 芙美子

林 芙美子의 林芙美子随筆集(いなかがえり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 58,157자 · 118화면

아오조라 문고

巴里では栄養不良の一種で鳥眼になってしまいました。夜分になると視力が衰え、何をする勇気もないのです。

眼を病んで寝ている時、渡辺一夫氏たちにお見舞を受けたのですが、その時のうれしさは随分でした。欧洲にいる間、私は一つの詩、一つの小説も書きません。昭和七年の正月、倫敦に渡ってゆきましたが、ここでは寒さに閉じこめられて、落ちついて読書することが出来ました。ケンシントン街の小さいパンションにいましたが、毎日部屋にこもってばかりいました。詩を沢山読みました――ガルスワアジイと云うひとの、「生とは何か? 水平な波の飛び上ること、灰となった火のぱっと燃えること、空気のない墓場に生きている風! 死とは何か? 不滅な太陽の沈むこと、眠らない月のねむること、始まらない物語りの終局!」このような詩に、私は少女の頃、ああそはかのひとかと聞いた日を憶い出して、心を熱くたぎらせたものでした。立派な詩を書きたいと思いました。欧洲にいると、不思議に詩が生活にぴったりして来ますし、日本の言葉でうたった日本の詩が、随分美しく聞えるのです。日本の言葉はきたないから詩には不向きだと云うひともあるけれど、随分もったいない話で、私は欧洲にいて日本の言葉の美しさ、日本の詩や歌の美しさを識りました。