후리가나로 읽는 일본 고전
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りゅうえいひろくかつえぐら
柳営秘録かつえ蔵
国枝 史郎
国枝 史郎의 柳営秘録かつえ蔵(りゅうえいひろくかつえぐら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,933자 · 27화면
とは云え旗本の若殿だけに、風貌態度は打ち上り、殊には生来の美男であった。女の心を引き付けるに足りた。
この恋成就しないはずがない。
しかし初恋というものは、漸進的のものである。心の中では燃えていても、形へ現わすには時間が必要る。そうして多くはその間に、邪魔が入るものである。そうして消えてしまうものである。しかし往々邪魔が入り、しかも恋心が消えない時には、一生を棒に振るような、悲劇の主人公となるものである。
ある日主計と奥方とは、ひそひそ部屋で囁いていた。
5
「貴郎、ご注意遊ばさねば……」
こう云ったのは奥方であった。
「うむ、お杉と三之丞か」
主計はむずかしい顔をしたが、
「何とかせずばなるまいな」
「どうぞ貴郎から三之丞へ。……妾からお杉へ申しましょう」
「うむ、そうだな、そうしよう」
翌日三之丞が遊びに来た。
「三之丞殿、ちょっとこちらへ」
主計は奥の間へ呼び入れた。
「さて其許も二十二歳、若盛りの大切の時期、文武両道を励まねばならぬ。時々参られるのはよろしいが、あまり繁々来ませぬよう」
婉曲に諷したものである。
「はっ」と云ったが三之丞には、よくその意味が解っていた。