후리가나로 읽는 일본 고전
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しおり
栞
小山 清
小山 清의 栞(しおり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,536자 · 7화면
二日ほどして探しに出た兄さんが上野の山にいた千代ちゃんを見つけて連れて帰ってきた。
夕方、私が井戸端で水を汲んでいた時、兄さんが千代ちゃんを連れて帰ってきて、千代ちゃんに手足を洗わせたことを覚えている。その頃、この辺の家の井戸はみな釣瓶式であった。
中学の三年生であった兄も私も、家を失ったことをそれほど悲しんではいなかった。寧ろ私にはそれまで知らなかった人達とする雑居生活がめずらしかった。女の同胞のなかった私には同じ年頃の千代ちゃんと朝夕を共にすることがめずらしかった。千代ちゃんも私と同じような気持らしかった。
しばらくは忙しい活気のある日々がつづいた。朝鮮人が井戸の中に毒を入れて廻っているという噂がつたわってきたりした。
罹災者に玄米や罐詰の配給があった。この辺ではそのつど梅若神社の境内に罹災者をあつめてその配給をした。兄は配給の行列に並ぶのを嫌がるような年頃だったので、私と千代ちゃんがそれぞれ家族を代表して出かけた。帰ってきてから私達は醤油の空壜に玄米を入れて、壜の口から棒をさし込んで搗いた。この辺は土地が低く近くに蓮田などもあって湿気があるので、また雨が降りつづくとすぐ水が出るので、隠居所は中二階ほどの高さに建ててある。