후리가나로 읽는 일본 고전
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はし
橋
池谷 信三郎
池谷 信三郎의 橋(はし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,108자 · 37화면
しばらくして、
――いらっしてもいいのよ。だけど、……いらっしゃらない方がいいわ。
町の外れに橋があった。橋の向うはいつでも霧がかかっていた。女はその橋の袂へ来ると、きまって、さよなら、と言った。そうして振り返りもせずに、さっさと橋を渡って帰って行った。彼はぼんやりと橋の袂の街灯に凭りかかって、靄の中に消えて行く女の後姿を見送っている。女が口吟んで行く「マズルカ」の曲に耳を傾けている。それからくるりと踵を返して、あの曲りくねった露路の中を野犬のようにしょんぼりと帰ってくるのだった。
炭火のない暗い小部屋の中で、シャツをひっぱりながら、あの橋の向うの彼女を知ることが、最近の彼の憧憬になっていた。だけど、女が来いと言わないのに、彼がひとりで橋を渡って行くことは、彼にとって、負けた気がしてできなかった。女はいつも定った時間に、蜜柑の後ろで彼を待っていた。女はシイカと言っていた。それ以外の名も、またどう書くのかさえも、彼は知らなかった。どうして彼女と識り合ったのかさえ、もう彼には実感がなかった。
2
夜が都会を包んでいた。新聞社の屋上庭園には、夜風が葬式のように吹いていた。