후리가나로 읽는 일본 고전
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はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
梶はヨハンのそういうことにある真実を感じて嬉しかった。これで一組の縁を結び落してここを去ることは、舞い込んだ蝶(ちょう)のいとなみに自分が見えて愉快だった。
「そうでしたか。それはそれは」と梶は慶(よろこ)びを顕(あらわ)して云った。
二人はホテルを出てから昼食のためある料亭へ立ちよった。ここは梶の滞在中出入した料亭の中では、もっとも大きな料亭だった。おそらくヨーロッパの中でも屈指のものかと思える広広とした壮麗さで、朱色の大天蓋(だいてんがい)を拡げた庭園では薔薇(ばら)の周囲を巻き包み、朝から人人の踊る姿がもう見られた。ヨハンの云うには、この街の官庁はどこも一斉に夜の九時で終ってしまい、それから後はこうして皆は遊ぶのだとの事だった。二人は食事をすますと、温泉場、古跡、発掘場などと、この日の予定は急がしく一日中自動車を走らせつづけた。それに明朝早くヴェニスまで梶の飛ぶ飛行機の約束もしなければならなかったが、郊外のある景勝地帯の茶店では、二人は一番時間を長く費した。そこは眼下に拡がる平原の起伏を一望の中に見渡せる丘上の位置で、梶は軽井沢のグリーンホテルを思い出し、自然に腰もここでは落ちつくのだった。