후리가나로 읽는 일본 고전
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はるはばしゃにのって
機械・春は馬車に乗って
横光 利一
横光 利一의 機械・春は馬車に乗って(はるはばしゃにのって)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,492자 · 156화면
さすがのヨハンも連日の疲労を覚えたと見え、容易に動かぬ梶に応じて彼もまたステッキに身をよせかけ、ともに動こうとしなかった。
どちらもときどき黙りがちになった。緑樹の中を流れるダニューブ河や、杜(もり)や牧場の姿は、照りかげる光の中で麗しく静だった。すると、そのとき、黙っていたヨハンはステッキの曲った把手(とって)から顔を上げて、
「しらゆきはどうしていますか」
と小声で訊ねた。
「しらゆき」梶は何ごとか意味が分らず訊ね返した。
「陛下のお馬」
「ああ」と梶は思わず発して身を伸ばした。純白な姿が何か身を浄(きよ)めるように一瞬彼を撃って来た。しかし、ここでもまた、この罌粟の花に取り包まれた遠いはるかな異国の果ての、ヨハンの口から、突然そのような姿の浮ぶ言葉が出ようとは――ただもう今は不思議な感じだった。梶は大きなヨハンの顔を瞶(みつ)めながら、
「あなたはどうして御存じです」と訊ねた。
「あのお馬は、わたくしがここの牧場でお買いしてさし上げました」
「あなたが」
梶は再びおどろいた。敬語の調子で、「お買いしてさし上げた」ことが、通訳の労をお取り申したという意であることはすぐ察せられたが、しかし、白雪がハンガリヤの産だということは今まで彼も気附かなかったことだった。