후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 146,773자 · 294화면
「上級生の命令をきかんか! ようし!」
狐は、そう叫んで指揮台を飛びおりると、新入生の列を乱暴に押しわけて、次郎に近づいた。そして、いきなり彼の襟首をつかみ、引きずるようにして、彼を指揮台のまえにつれて行った。すると、ほかの五年生が四五名、ぞろぞろとそのまわりによって来た。その中には、最初演説した生徒や、獰猛な山犬の顔は見えなかった。しかし、その代り、三つボタンが恐ろしい眼をして彼を見据えていた。
「名は何というんだ。」
狐がたずねた。
「本田次郎。」
次郎はぶっきらぼうに答えた。
「ふむ、生意気そうだ。」
三つボタンがはたから口を出した。
「貴様はさっき俺を睨んでいたな。」
狐が今度はうす笑いしながら言った。
「見てたんです。」
「何? 見ていた!」
「ええ、見てたんです。地べたを見るのは無礼だって言うから、顔を見てたんです。」
「理窟を言うな!」
鉄拳が同時に次郎の頬に飛んで来た。しかし、次郎の両手が狐の顔に飛びかかったのも、ほとんどそれと同時だった。
それからあと、次郎は何が何やらわからなかった。ただ真っ黒なものが周囲をとりかこみ、そこから手や足が何本も出て、自分のからだを前後左右にはねとばしているような感じだった。