일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 146,773자 · 294화면

아오조라 문고

俊亮もこれにはまったく同感だった。しかし、それでは強いて「母さん」と呼ばせなくてもいいことになりはしないか、という気もして、運平老のそれに対する意見を、内心興味をもって待っていた。

運平老は、しかし、その点になると、論理の筋道を立てる代りに、相変らす外科手術の比喩を用いた。つまり、なさぬ仲は、人間と人間とを外科手術で縫いつけるようなものだから、縫いつけるに必要な手数だけはびくびくしないで、やっておかなけれはならぬ。子供に「母さん」と呼ばせるのも、その手数の一つで、それは世間体や何かのためではない。それが手おくれになると、疵がうまく癒着しない、というのである。

「世間体など、どうでもよいことですよ。外科手術の疵は、どうせかくれませんからな。ただ、わしは、その疵がどんなに大きい疵でも、よく癒着していさえすりゃよい、とそう思いますのじゃ。」

運平老は、そう言って正月以降考えぬいていたらしい「なさぬ仲論」をやっと終った。

俊亮は、次郎にとってこれはいいお祖父さんが出来たものだ、と思い、次郎の葉書に、意味はわからないが、何となく愉快な調子が出ているのも、なるほど、という気がした。