일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면

아오조라 문고

次郎は、二人に近づくことによって、愉快な空気を呼吸し、いつとはなしに、彼自身の生命を健康に保つ力を汲みとっていたのである。もっとも、二人の彼に対する愛は義理ある関係から生じたものであり、従って、最初はいくぶん作為されたものであった。しかし二人がつかんでいた第一義的なものは、その愛の表現を決してぎごちないものにはしなかったのである。

兄の恭一が次郎を支えていた力も、決して小さいものではなかった。恭一の胸には、青年期の初期にありがちな鋭い正義感が燃えていたが、それが彼の次郎に対する愛の表現を特異なものにした。青年や、青年期に近づいた少年の動揺する心を最も有効に支えうるのは、多くの場合、同年輩か、あるいは、あまり年齢のへだたりのない年長者の、こうした種類の愛である。次郎がその頃、乳母の愛とともに、彼にとって至上のものであった父の愛すら拒もうとしながら、兄との親しみを日ごとに深めていった秘密は、そこにあったのである。

幼年期から少年期の初期にかけては、たいていの人間は、よき親を恵まれることによって、自分の生命の健全さを保つことが出来るものである。だが、そろそろと青年期に近づくにしたがって、よき師と、よき兄弟と、よき友とは、時として、よき親以上に大切になって来るものだ。