후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
それが、白鳥会における彼の存在を、徐々にこれまでとはちがったものにしはじめたことはいうまでもない。彼は、鶏や野菜の話から、しばしば、生命についての彼のいろいろの感想を述べた。その中には、生命とその環境とか、生命の自律性と調和性とか、或は自然と道徳とかいったような問題にふれることも稀ではなかった。ある時、彼は、「鶏でも野菜でもはじめにいじけさすと、たいていは取りかえしがつかないものだ。」と言って、彼の経験した実例をいろいろと話していたが、ふと、これは自分のことを言っているのではないか、という気がして、急に口をつぐんでしまったことがあった。しかし、そんな時のいやな気持も、あとに尾を引くというようなことは、この頃ではもう全くなくなっていた。そして、その理由を彼自身で反省してみて、やっぱりこれも環境のせいだ、というふうに考え、人知れず微笑したくらいだったのである。
みんなが明るく、生き生きとなるにつれて、ただひとり、不機嫌になるように思われたのは、お祖母さんだった。それは、いうまでもなく、お芳の家庭におけるこれまでのぼやけた存在が、日に日に鮮明なものになって来たからにちがいなかった。