후리가나로 읽는 일본 고전
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 117,781자 · 235화면
新賀は眼をかがやかしてそれに聴き入った。次郎は、かんじんの自分の問題に、いつまでたってもふれて来そうにないので、少しいらいらして来たが、大沢も恭一もいっこう話題を転じてくれそうにない。彼は催促するように何度も恭一の顔をのぞいた。
恭一も、やっとそれに気がついたらしく、先生の話が一段落ついた機会をとらえて言い出した。
「今日は、弟が数学の時間に、変な事件を起しましたそうで――」
「うむ。」
と、先生は軽くうなずいた。それから、次郎の方を見て微笑しながら、
「兄さんにも話したのか。そりゃあよかった。何もいそいで決めるには及ばんから、いろんな人の考えをきいてみるんだね。さっそく大沢や新賀にも話してみたら、どうだ。」
「実は、もう、この四人で話しあったんです。」
と、大沢が答えた。
「はう。それで、どうだった。」
「新賀君は、生徒監がこわくて正しいことを曲げるような人間とは絶交すると言うんです。」
「なるほど。それで君は?」
「僕は、次郎君にひねこびた聖人君子の真似をさせたくないという考えです。第一、まだ、そんなことの出来るほど偉い人間でもなさそうです。」
「はっはっ。すいぶん手きびしいね。