후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
下村 湖人의 次郎物語(じろうものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 159,223자 · 320화면
と、築山の方から、急に烈しい羽ばたきの音が聞え出した。見ると、地鶏が、いつの間にかレグホンに向かって決死の闘いをいどんでいる。燃えるような鶏冠の周囲に、地鶏は黄の、レグホンは白の、頸毛の円を描いて、三四寸の距離に相対峙している。
向日葵と白蓮とが、血を含んで陽の中にふるえているようだ。
とうとう蹴合った。つづけざまに二回。しかし、二回とも地鶏の歩が悪かった。次郎は思わず腰をうかして「畜生!」と叫んだ。
地鶏は、しかし、逃げようとはしなかった。やや間をおいて、白と黄の羽根が、三たび地上尺余の空に相搏った。今度は互角である。
つづいて、四回、五回、六回と、蹴合いは相変らず互角に進んだ。
次郎は、息をとめ、拳を握りしめ、首を前につき出して、それを見まもった。
闘いは次第に乱れて来た。最初まったく同時であった両者の跳躍が、いつの間にか交互になった。そしてお互に嘴で敵の鶏冠を噛むことに努力しはじめた。
こうなると、若さが万事を決定する。レグホンの古びきった血液は、強烈な本能の匂いを溶かしこんだ地鶏の血液に比して、はるかに循環が鈍い。彼の打撃はしばしば的をはずれた。