후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぶけわらじ
武家草鞋
山本 周五郎
山本 周五郎의 武家草鞋(ぶけわらじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,835자 · 35화면
だが能登守は初めから兵右衛門の二男をとる積りだったので、間もなく楢岡内記正庸が嗣子ときまり、この問題は終った。このとき伝三郎は内記を入れることに反対であった、他家へ嫁した息女が二人もあり、それぞれに子があるから、これこそ御しゅくん直系のお血筋とすべきである、楢岡もお血続きではあるが家臣で、家来から世継をとるということは藩家将来の綱紀にかかわり兼ねない。……そういう一部の老臣の説を尤もだと信じて、かれはあくまで内記を迎えることに反対しとおした。そして能登守の意志が動かすべからずと知って、一部の老臣たちが説を翻してからも、かれと数名の者は頑として主張を変えず、ついに上役や老臣と衝突して、いさぎよく戸沢家を退身してしまったのだ。
――反対したのは内記さまそのひとが問題ではなく、主家将来の綱紀のためである。しかし内記さまを迎える以上、反対した者がそのまま職にとどまるのは、逆に綱紀の障りとなり兼ねない、なぜなら君臣のあいだには、微塵も隔てがあってはならないのだから。
そう考えたことに嘘はないし、退身した点もかえりみて愧かしくはない、それにもかかわらず、心のどこかに一種の敗北感があった、正しいと信じて身を処したのに、負けて逃げだすような屈辱的な感じが脳裡から去らない、これは伝三郎にとって堪えがたいものだった。