후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しのぜんご
死の前後
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 死の前後(しのぜんご)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,273자 · 35화면
頭の近くにバケツがひっくり返って、恐らく水が一杯はいっていたものだろう。彼女の髪と肩とを濡らしていた。外傷はなく、中毒の模様もなく、台所の雨戸はしまっていた。島村は死体の眼瞼をなでて閉してやった。それから、タオルと叫んだ。女中がもってきた新らしいタオルで、濡れた髪と肩とを拭いてやった。
「手をかしてくれ。寝かしてやろう。」
その時、女中が急にわっと泣き出した。そして声をかみしめ、涙をぽたぽたこぼしながら、抱きつくように死体の足にすがった。島村は肩の方をかかえた。軽かった。女中部屋の布団に死体は長々と薄べったく寝かされた。
「しばらく、子供たちが起きないように、たのむよ。」と島村は云った。
細君は血の気を失い、蝋のような顔をして、眼にためてる涙だけが生々と輝いていた。島村は電話口へいった。
晩春の白々しい夜明の光が、欄間の硝子戸から、電燈の明るみの中にさしこんでいた。
島村と懇意な田中医学博士が、急報をきいてすぐに来てくれた。おしげは死後四五時間経過したらしく、策の施しようがなかった。死因に怪しい点はなかったが、家族ではなく、急死なので、一応警察医の立会も求めることになった。