후리가나로 읽는 일본 고전
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とのさまのちゃわん
殿さまの茶わん
小川 未明
小川 未明의 殿さまの茶わん(とのさまのちゃわん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,795자 · 8화면
昔、ある国に有名な陶器師がありました。代々陶器を焼いて、その家の品といえば、遠い他国にまで名が響いていたのであります。代々の主人は、山から出る土を吟味いたしました。また、いい絵かきを雇いました。また、たくさんの職人を雇いました。
花びんや、茶わんや、さらや、いろいろのものを造りました。旅人は、その国に入りますと、いずれも、この陶器店をたずねぬほどのものはなかったのです。そして、さっそく、その店にまいりました。
「ああ、なんというりっぱなさらだろう。また、茶わんだろう……。」といって、それを見て感嘆いたしました。
「これを土産に買っていこう。」と、旅人は、いずれも、花びんか、さらか、茶わんを買ってゆくのでありました。そして、この店の陶器は、船に乗せられて他国へもゆきました。
ある日のことでございます。身分の高いお役人が、店頭にお見えになりました。お役人は主人を呼び出されて、陶器を子細に見られまして、
「なるほど、上手に焼いてあるとみえて、いずれも軽く、しかも手際よく薄手にできている。これならば、こちらに命令をしてもさしつかえあるまい。じつは、殿さまのご使用あそばされる茶わんを、念に念を入れて造ってもらいたい。