후리가나로 읽는 일본 고전
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ははのじょうきょう
母の上京
坂口 安吾의 母の上京(ははのじょうきょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,655자 · 33화면
そして十八の娼婦の妖艶な肢体を見直して、まさしくそこに、この世では年齢自体が女王で有り得る厳たる事実を認めざるを得なかつた。夏川は今もなほ自ら淪落の沼底に沈湎するが故に自らのゐる場所を青春と信じてゐた。青春とは遊ぶことだと思つてゐたのだ。否、々、々。青春とは、かゝるくぎりもないだゞら遊びと本質的に意味が違ふ。樹々の花さく季節の如く、年齢の時期であり、安易なる理性の外に、冷厳な自然の意志があることを悟らざるを得なかつた。
然し、青春の女王は彼に闇屋をよせと云ふ。オヂサンぐらゐの年配ではみつともないと云ふのだが、傲然と、かゝるぬきさしならぬアイクチを突きつけながら、一ときれの理知も持たなかつた。
「だつて、食へなきや、仕方がないぢやないか」
夏川がかう言ふと、女は笑ひだして、
「アヽ、さうか」
と言つたものだ。まことに軽率きはまる唯美家であつたが、それだけに、夏川は失はれた年齢のぎつしりとつまつた重量を厭といふほど意識せずにはゐられなかつたものである。青春再び来らず、といふ。青春とは、それ自らかくも盲目的に充実し、思惟自体が盲目的に妖艶なものだ。
そして、俺は、と、夏川は自分をふりかへらずにゐられない。