후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
ぼしじょじょう
母子叙情
岡本 かの子
岡本 かの子의 母子叙情(ぼしじょじょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 77,355자 · 153화면
「藻掻いてもしようがない。随いて行くまでだ」都会人に取って人混は運命のような支配力を持っていた。薄靄を生海苔のように町の空に引き伸して高い星を明滅させている暖かい東南風が一吹き強く頬に感ずると、かの女は、新橋際まで行ってそこから車に乗り、早く家へ帰り度いというさっきからの気持は、人ごとのように縁の遠いものとなり、くるりと京橋の方へ向き直り、風の流れに送られて、群衆の方向に逆いながらまたそろそろ歩き出した。
思考力をすっかり内部へ追い込んでしまったあとの、放漫なかの女の皮膚は、単純に反射的になっていて、湿気た風を真向きに顔へ当てることを嫌う理由だけでも、かの女にこんな動き方をさせた。
本能そのもののようにデリケートで、しかし根強い力で動くかの女の無批判な行動を、逸作はふだんから好奇の眼で眺め、なるべく妨げないようにしていた。それで、かの女の転回を注意深く眼で追いながら、柳の根方でポケットから煙草を取り出して火を喫いつけ、それから游ぐ子を監視する水泳教師のように、微笑を泛べながら二三間後を離れて随いて行った。
無意志で歩いているかの女も、さすがにときどきは人に肩を衝かれ、またぱったり出会って同じ除け方をして立竦み合う逆コースを、だんだん煩わしく感じて来た。