후리가나로 읽는 일본 고전
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はは
母
宮本 百合子
宮本 百合子의 母(はは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,021자 · 16화면
その三月の時、日頃彼を熱愛していた母は、最愛の息子が自殺して苦悶から逃げようとした態度を激励的に叱責するよりも先に、その純情と苦悶とに自分がうたれ、感傷し、感情の上で弟にまきこまれた。五ヵ月後、彼が遂に死んだ時も、母はこの濁世に生きるには余り清純であった息子の霊界への飛翔という風に、現実の敗北を粉飾してその心にうけとったのであった。
その時十三ばかりの少女であった妹は、自分も自殺したら母が少しは可愛がってくれるようになるのだろうかと思い、散々泣いたということを、後になってそっとうちあけたことがあった。
明治開化期の影響をうけて、宗教だの霊降術だのに対しては批評をもって暮して来た母は、弟の死後、一種剽悍な惑溺で息子の霊の力が母である自分を守っているということを信じるようになった。この霊との交渉においては、夫も他の息子や娘もいっさい除外された。
独占的な霊との結合の感情は、日常生活において母を寛大にするよりも、却って主我的にしたのであった。
一九二九年の春から秋にかけ、父はモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)にいた私をのぞいた一家四人をひきつれて欧州旅行を企てた。