후리가나로 읽는 일본 고전
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すいま
水魔
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 水魔(すいま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,727자 · 24화면
「おい、ここに一円二十銭ある、足りなかったら翌日の晩だ」と、云って急いで戸外へ出た。
戸外には靄が出て月の光がぼやけていた。岩本は駒形と云うので、先ずバーの前を右の方へ往って見ると、十間ばかり前を女と山西が並んで何か話しながら歩いていた。女は小柄な青い友禅模様の羽織を着ていた。……小間使にしてはな女だぞ、と彼は思った。
二人は広小路へ出ると、電車通を横切って、むこう側の歩道を駒形の方へ曲って往った。岩本も十間ばかりの距離を置いてその後から跟いて往った。灰白色の靄が女の姿を折おり包んで見えた。
駒形堂の前まで往くと、二人は電車の線路を足早に横切って堂の手前からおりて往った。岩本は知られないようにつけながら、……いよいよあの女らしいが、彼奴どうしてものにしたろう、と、羨ましくてたまらなかった。
二人は裏通に出て左の方へ五六間戻ったが、黒い裏門らしい扉をあけて山西の姿が前にかくれた。女は半身を入れて門の扉を締めながら、白い小さな顔を岩本の方へ見せて隠れた。……畜生、いよいよ入りやがったな、と舌打しながらその方へ歩いて往った。船板塀をした二階家があって、耳門にした本門の簷口に小さな軒燈が点り、その脇の方に「山口はな」