후리가나로 읽는 일본 고전
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さばくのこと
沙漠の古都
国枝 史郎
国枝 史郎의 沙漠の古都(さばくのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 110,076자 · 220화면
という杜荀鶴の詩でも、暗誦していたんじゃあるまいかな?」
「いいえ」と私は笑いながら、「杜荀鶴のその詩は存じません。私の吟じたのは杜工部です」
「知らぬというのなら教えてやろう――私には思い出の詩じゃからの」
老人の言葉には威厳がある。底知れないような深みもあり聴いている人を押しつけるような圧力さえも持っていた。私は次第にこの老人に敬服するようになって来た。そして私は疑った。
「この老人は何者だろう? 官人かそれとも府の役人か? ただ者のようには思われない」しかし老人の顔の上には依然として木蘭の花の影が黒々と落ちているために確かめることは出来なかった。
その時老人は感慨をこめて杜荀鶴の詩を微吟した。
「利門名路両ナガラ何ゾ憑ラン、百歳ハ風前短焔ノ燈、只恐ラクハ僧ト為テ心了セザルコトヲ、僧ト為テ心了セバ総テ僧ニ輸セン――どうじゃな、これが杜荀鶴の詩じゃ。上手の作とは思わぬが私にとっては思い出の詩じゃ。只恐ラクハ僧ト為テ心了セザルコトヲ、私は若い時この詩を読んで一生の目的を定めたのじゃ。実はこの私も若い時にはちょうどお前と同じように名利の念に薄かった。布衣であろうと王侯であろうと人間の一生は同じことじゃ。