후리가나로 읽는 일본 고전
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あぶらじごく
油地獄
斎藤 緑雨
斎藤 緑雨의 油地獄(あぶらじごく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 34,624자 · 69화면
ことがある、あの桟橋に小歌が立って居てそれを二階から顔見合せて笑ったことがある、えゝッ今でも金があればと橋の欄干に拳を当てゝ、闇にも浅ましい自分のことは気が附かずに、遊んで居る奴原の横面に唾がしたいほどになり、橋から広小路へ斜に下りる時、電信局の横手から駈て来た車に、芸妓と箱丁と合乗りして居るその芸妓が小歌らしいので、我知らず跡逐駈るとその車は裏河岸の四五間目で停って、小歌と思ったのは夜目にも紅い幽禅の袂に、ぽっくり下駄のお酌であったのに力を落して引返し、それから新道表町をのそり/\と歩き廻る内、とある路次の内に梅之家小歌と一人名前の御神燈が、格子の中に掲げてあるのが見附かり、溝板と密接合った井戸流しに足音を掠めて、上り口の障子の中程に紙を貼った硝子の隙からそっと覗くに、四十あまりの女が火鉢の前にただひとり居るだけで、それがこちらを睨んだように思われたので周章てゝ戻ろうとして足元の芥箱に躓くと、それに驚いて屋根へ駈登った白斑の猫に、かえって貞之進の方が驚かされた。小歌は居ない、どこへ行った、浜田の御前か黒の羽織かとまた疑い出すと、宿で考えたよりも一層急激な胸騒ぎがして、再び吉川町の往還へまぐれ出た