후리가나로 읽는 일본 고전
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なきむしこぞう
泣虫小僧
林 芙美子
林 芙美子의 泣虫小僧(なきむしこぞう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 34,906자 · 70화면
「いつか、叔母さんと行ったお風呂屋があるね」
啓吉が吃驚するような大きな声で言った。
「運転手さん! この辺でいいのよ」
自動車がぎいと急停車すると、よろよろと啓吉は母親の膝へたおれかかった。
三
コロッケ屋と花屋の路地を這入ると、突き当りが叔母の寛子の家で、溝板の上に立つと、台所で何を煮ているのか判る程浅い家である。
入口のコロッケ屋は馬鈴薯の山ばかり目立って、肉片がぶらさがっているのをかつて見たことがない程貧弱な構えで、啓吉が最初に寛子の家へあずけられた時、六ツで拾銭というコロッケをよくここへ買わされにやられたものであったが、揚鍋が小さいので、六ツ揚げて貰うには中々骨であった。
右側の花屋は、これは中々盛大で、薔薇や百合やカアネーションのような、お邸好みの花はなかったが、菊の盛りになれば、一握り五銭位の小菊が、その辺の二階住いや、喫茶店や、下宿の学生達に中々よく売れて行った。寛子も花が好きで、一寸した小銭が出来ると、花屋へ出掛けては半日も話しこんで、見事な雁来紅を何本もせしめて来ることがある。
貞子は、この貧しい妹に、自動車から降りるところは見せたくなかったのであろう。