후리가나로 읽는 일본 고전
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でいたんちそうわ
泥炭地双話
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 泥炭地双話(でいたんちそうわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,790자 · 12화면
美しき泥炭地
美しき泥炭地
北海道の景色の美しさの中で、比較的看逃されているのは、泥炭地の景色の美しさである。特に私は、晩秋の泥炭地の風趣とその色彩とに心を惹かれる。
冬を間近にひかえて、北国の空は毎日のように、鼠色の厚い層雲に蔽われる。そしてそういう空の下では、よく地平線の近くだけが綺麗に晴れていることが多い。そういう時には、その晴れ間は大抵は薄青磁色に冷たく透明に光っている。荒漠たる泥炭地の地平線は、水平な一線となって、この光った空の下をくっきりと区切っている。
みずごけや背の低い雑草で蔽われた一望の草原は、よしやすげの叢がせめてもの風情である。稀に痩せたはんの木が二本三本ようやくに生い立っていることもあるが、それらはむしろ心を痛ましめる点景である。夏の間じめじめと足を濡らしていたこの湿地帯も、秋の水枯れとともに、すっかり乾いて来ている。足を踏み入れてみると、軟かい蒲団の上を歩くように、土地が一足ごとに浮き沈みする感じである。
晩秋のこの草原の美しさは、そういう感触よりも、むしろその色にある。よしもすげももう半ば枯れて、その生命のしるしである緑の色は、土黄色の枯葉の底に、かすかに残っているに過ぎない。