후리가나로 읽는 일본 고전
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
葉山 嘉樹의 海に生くる人々(うみにいくるひとびと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 161,305자 · 321화면
彼らの去ることを知ったボーイ長の悲嘆ははなはだしかった。彼は、藤原と、波田との手にすがって、何か言いたそうにしていたが、ようやく出た言葉は、はげしい嗚咽のために聞きとることができなかった。だが、彼は嗚咽を語ったのだ! 彼は一切を奪われた。その最初であると同時に最後のものである。彼の売ることのできる唯一の労働力さえも、彼が労働力を売ったことが原因となって、奪い去られてしまったのだ。
そして、彼を保護し、愛してくれた人々は、今警官のいるところへ、船長に下船の用意をして来いといわれて、出かけて行くのだ。その船長は何だ! 自分の生命にさえ一顧を与えない勇猛果断な男だ。ボーイ長は、自由を奪われて以来病的に発達した神経によって、そこには何かよからぬことが待ち受けてるに違いない、ことを直感したのであった。藤原さんや、波田さんたちはもう下船させられるんだ。そして、おれは動けもしないこの足で、あの冷酷なメーツたちの下にどうなるんだろう。忘れっ放されるんだ! 彼は泣いた。
泣くということは、それは船では今までなかったことだ。血気な青年が壮年の労働者たちの間に泣くということは見られないことであった。