후리가나로 읽는 일본 고전
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かいいき
海異記
泉 鏡花
泉 鏡花의 海異記(かいいき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,223자 · 37화면
早く去ってもらいたさの、女房は自分も急いで、表の縁へするすると出て、此方に控えながら、
「はい、」
という、それでも声は優しい女。
薄黒い入道は目を留めて、その挙動を見るともなしに、此方の起居を知ったらしく、今、報謝をしようと嬰児を片手に、掌を差出したのを見も迎えないで、大儀らしく、かッたるそうに頭を下に垂れたまま、緩く二ツばかり頭を掉ったが、さも横柄に見えたのである。
また泣き出したを揺りながら、女房は手持無沙汰に清しい目をったが、
「何ですね、何が欲いんですね。」
となお物貰いという念は失せぬ。
ややあって、鼠の衣の、どこが袖ともなしに手首を出して、僧は重いもののように指を挙げて、その高い鼻の下を指した。
指すとともに、ハッという息を吐く。
渠飢えたり矣。
「三ちゃん、お起きよ。」
ああ居てくれれば可かった、と奴の名を心ゆかし、女房は気転らしく呼びながら、また納戸へ。
十四
強盗に出逢ったような、居もせぬ奴を呼んだのも、我ながら、それにさへ、動悸は一倍高うなる。
女房は連りに心急いて、納戸に並んだ台所口に片膝つきつつ、飯櫃を引寄せて、及腰に手桶から水を結び、効々しゅう、嬰児を腕に抱いたまま、手許も上の空で覚束なく、三ツばかり握飯。