후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かいじんにいのる
海神に祈る
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 海神に祈る(かいじんにいのる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,486자 · 26화면
また掘りあげた沙や砕いた礁の破片は陸へ運んでいたが、それが堰堤の上に蟻が物を運ぶように群れ続いていた。
権兵衛は所有の烈しい気象を眉にあらわしていた。はかどらなかった難工事も稍緒に就いて、前年の暮一ぱいに港内の掘りさげが終ったので、最後の工事になっている岩礁を砕きにかかったところで、思いの外に岩質が硬くて思うように砕けなかった。それに当時の工事であるから、岩を砕くにも大小の鉄鎚で一いち打ち砕くより他に方法がないので、それも岩礁砕破の工事の思うようにならない原因の一つでもあった。
堰堤の外側には鴎の群が白い羽を夕陽に染めて飛んでいた。陸の畑には豌豆の花が咲き麦には穂が出ているが、海の風は寒かった。権兵衛は沙や礁の破片を運ぶ物を避け避けして往った。沙を運ぶ者は、笊に容れて枴で担い、礁の破片を運ぶ者は、大きな簣に容れて二人で差し担って往くのであった。
「よいしょウ、よいしょウ」
「おもいぞ、おもいぞ」
「いそぐな、いそぐな」
「急いでもわれんぞ、急ぐな急ぐな」
「居るぞう、居るぞう」
「怕いぞ、怕いぞ」
権兵衛の伴れている下僚は武市総之丞と云う男であった。総之丞は簣の一群をやりすごしておいて、意ありそうに権兵衛を見た。