일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しせい

消えた受賞作 直木賞編

富田 常雄

富田 常雄의 消えた受賞作 直木賞編(しせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,806자 · 36화면

아오조라 문고

そして、終戦後、めっきり増えて来た、ちんぴらの不良少女や、若い露天商の女の粗末な刺青なぞは殆んど眼にも留めて来なかった。

だが、今の女は違って居た。藤三は彼女の裸体から裸体以上のものを感じたのだ。蜘蛛と唐子の刺青と、女の裸像とは一つのものであった。その白い肌と肉体美は彼の興味ではなかった。その白い肌を征服した刺青があって、始めて、彼女の肉体は生き、その白い肌と、ゆたかな肉体の上にあってこそ、唐子と蜘蛛は始めてなまなましく肉感をそそるのである。

藤三は生れて始めて情慾に眼を潤ませた。

「見たかい、藤さん、今の女……ありゃ、三丁目の電気屋の娘だよ」

内儀が、遅い夜食の後の歯を楊子でせせりながら彼の横に立って、言った。

「あきれたね。いい度胸さ、十八なんだよ。大下組の若いのと一緒になったんだけれど、何時の間にか、あんな凄い刺青をして、一ぱしの姐御なんだからね。妾はあの女が、小学校の時分から知ってるんだよ」

「そうですか」

と、藤三は感情を隠して無表情に答えたが、彼は始めて記憶から、今の女の追憶を呼び起した。朝日湯によく、その母親と来た娘だ。彼の記憶には色が白く、女性としての肉体的な変化が来ても男の子の様に大股に大胆に歩み、振舞って、僅かに彼の記憶に残って居た娘であった。