후리가나로 읽는 일본 고전
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りんらくのこうじょのおぼえがき
淪落の皇女の覚書
久生 十蘭
久生 十蘭의 淪落の皇女の覚書(りんらくのこうじょのおぼえがき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,649자 · 56화면
窓から見えるのはいかにもシベリヤ的な陰気な風景ですが、そのうちの二つだけは町のほうへ向いていて、あたしたちはそこから町の人の生活を眺めました。部屋は全部で十二室あって、二階があたしたちの住居になり、地下室は衛兵の居住区になっていました。比較的住みよく出来ていましたが、水道も瓦斯も電気も浴室も洗濯場もなく、部屋付の小間使いが隣の井戸まで水汲みの役です。
外出は寺院と修道院と一週に二度、特に許されて町の公設浴場へ行くだけ。それも衛兵を引率した士官の監視つきです。あたしたちやアレクシスはそれでもまあ自由に遊んでいられました。アレクシスは外へ出ることも町の公園で好きなことをして遊ぶこともできましたが、逃亡の計画があるというので家中捜査され、ドルゴルゥキー大公の部屋からそれらしい手紙と、母の部屋から一万金ルーブリのお金が発見され、トボルスク、オムスク、トムスクの同情者が多数逮捕されてから、急に警備が厳重になってそんなことも出来なくなりました。
父は昼食後は長椅子に長くなって煙草を吸いながら新聞を読むのがきまりになっていました。ちょうどいい折だから回想録をお書きになればいいとすすめてみましたが、父は絶対に自己を語らない主義なので実現しませんでした。