일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しぶやけのしそ

渋谷家の始祖

宮本 百合子

宮本 百合子의 渋谷家の始祖(しぶやけのしそ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 68,023자 · 133화면

아오조라 문고

彼等が、何等かの企計を持ったに違いないことを、夫人の平然さで裏書きされたように、思わずにはいられないのである。

六

まるで、ぷすぷすと燃え上らずに煙を吐くような焦躁に、胸一杯を窒らせながら、正隆は翌朝学校に出掛けた。

出掛けて見ると、正隆は、自分の顔を見る総ての者共は、今朝は、殊更、変な意味ありげな眼付をすることに気が附いた。

それ等の眼は、一つ洩さず、彼の姿を見付けた拍子に、

「おや! いるな」

という表情を浮べて、さも面白そうにパッと拡がる。それから或る者は、詰らなそうな鼻声で、

「フム、まだ元の通りかい」

と呟きながら、一寸、目配ばせをする。が、或る者は、何か、ひどく馬鹿にしたような、不平な表情を浮べて、肩を怒らせながら、拳を突出すような、素振りをする、心持がある。正隆の眼から見ると、皆が皆、昨夜のことを知っていて、知っている癖にまた皆が皆、知らん顔を装って、ペッと地面に唾を吐いているように思われるのである。

彼は、誰の顔を見ても、擲(ぶ)ちたいような衝動を感じた。誰の眼を見ても、小突きたかった。自分の心持を、自分でも恐しくなって、暫くすると、正隆は何という当もなく、裏の薬草園の方へ歩き出した。