후리가나로 읽는 일본 고전
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げんのすけのいっしょう
源之助の一生
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 源之助の一生(げんのすけのいっしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,444자 · 7화면
彼は大阪へ走るべく余儀なくされたのである。その当時の俳優組合規約によれば、大歌舞伎の俳優は小芝居へ出勤することを許されないにもかかわらず、彼は神田の三崎座の舞台開きに出勤したので、東京に身を置き兼ねる破目に陥ったのである。彼が小芝居に出勤を敢てしたのは、ある芝居師に欺かれたためであるというが、所詮は借金のためであった。人気盛りの若い俳優の不検束な生活が、彼を借金の淵へ追い沈めたらしい。それを名残りに源之助の黄金時代は去った。
一方からいえば、源之助は不運でもあった。大歌舞伎俳優の小芝居出勤問題は、その後にも種々の事件を惹起した末に、小芝居出勤も差支えなしという事に変更されたのである。源之助は四、五年早かったがために、この規約に触れて大阪落の身となったのは、その心柄とはいいながら一種の不運でないとはいえなかった。大阪へ下ってからも、勿論相当の位地を占めていたのであろうが、その消息は東京へ伝えられなかった。彼は元来、上方向きの俳優ではなかった。
明治二十九年の十一月に彼は帰京した。最初は市村座に出勤し、次に歌舞伎座や明治座にも出勤したが、とかく一つ所に落付かないで、浅草公園の宮戸座等にもしばしば出勤していたので、自ずと自分の箔を落してなんだか大歌舞伎の俳優ではないように認められるようになった。