후리가나로 읽는 일본 고전
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ためいきのへや
溜息の部屋
山本 周五郎
山本 周五郎의 溜息の部屋(ためいきのへや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,369자 · 15화면
しないかと、竜太郎に向って真面目に相談をもちかけたのも、同じ亢奮に根ざしていた。
この不思議な現象を何と説明したらよかろうか。話の表情だけに敏感な人は、おそらく根来八千代が、その偉大な音楽的才能をもって、この楽屋に現れた結果、一瞬にして光明が展開したというふうに思われるであろう、けれど事実はひどく違うのだ、根来八千代はべつに偉大な才能をもってはいない、彼女はその才能が自ら導く経路を辿って、次第に下へ下へと落ちていく、あらゆる人々と同じ人間だ。安土竜太郎は初めに、
「素晴しい、こいつは本物だ」
と叫んだが、それは微塵も偽のない言葉とは云えなかった。音楽学校の初年級にも、もう少し良い素質の歌手のいることは、彼といえども知っていた。
ではこのブラフ・シネマの人たちを捕えたふしぎな亢奮は何の故だろう。
契約の最後の週に入ったある夜。
いつもよりばかに早く、しかも大分酔って、根来勇助が楽屋へ現れた。彼は炉端の椅子の背に凭れかかって、くどくどと泣言をならべ始めた。
「僕は可哀想な人喰鬼だ、僕は八千代を啖って生きている。八千代には良いパトロンがあったんだ、それを僕が横から奪い取った。