일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ためいきのへや

溜息の部屋

山本 周五郎

山本 周五郎의 溜息の部屋(ためいきのへや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,369자 · 15화면

아오조라 문고

僕たちは愛を金で売りたくないと思ったからだ。はっは、諸君、ところがこんな始末だ、愛を売らなかった僕は、今や八千代の芸術を売って生きなければならない――見たまえ、ここに可哀想な人喰鬼がいるのを!」

勇助がくどくどとしゃべっているとき、不幸にも向うの隅の卓子で、安土竜太郎がせっせと作曲の鉛筆を走らせていた。彼は今粕壁大五郎との共同作品である、例の大きなシムホニイのテエマ・メロディを苦案しているところなのだ。

そのとき舞台では『思出の小径』という甘いアメリカ映画が進行中であった、おそらくその伴奏楽の感傷的な曲が、勇助の饒舌に油を注いだに違いない、彼の口調はわけもなく涙の色彩を濃くした。突然、安土竜太郎は鉛筆を卓子の上に叩きつけて喚いた。

「そうだ、君は可哀想な、憐れむべき人喰鬼だ、八千代さんの血を吸う蛭だ、君がいなければあの人は芸術を取戻せる、なぜ君は自分の首へ繩を巻付けないんだ、そうすれば何もかも解決するのに、え?」

根来勇助は蒼白になった、初めは竜太郎の言葉の意味がのみこめぬらしく、白痴のように唇をもぐもぐさせていたが、やがて立上って、吃りながら、

「君は、君は――」