후리가나로 읽는 일본 고전
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そうせきの「こうじん」について
漱石の「行人」について
宮本 百合子
宮本 百合子의 漱石の「行人」について(そうせきの「こうじん」について)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,549자 · 7화면
自分がそうである代り、相手も同じ際どい針金の上を、踏み外さずに進んで来てくれなければ我慢しない人間。同じ甲にしても甲のその形、その色合いが、ぴたりと思う壺に嵌らなければ承知出来ない人。そしてそれは一郎の我儘というよりは、美的にも智的にも倫理的にも彼が到達しているところまで来ていない社会に対する嫌厭として、彼の身魂を削り、はたの者の常識に不安を与える結果となっている。漱石はこの小説で自己というものを苛酷な三面鏡のうちに照り出そうとした。一郎、二郎、Hさん。漱石の内部には一郎が厳然と日常生活の端ッこまで眼を閃かせ感覚を研いで君臨していたとともに、二郎の面も性格の現実としてはっきり在ったと思える。一郎は或る瞬間には二郎をおっちょこちょいとして罵倒する。そのような一郎の姿、二郎の在りよう、それを客観的に観察し、解明するHさんは、猫に先生である自分を観察させた作家漱石の自己への客観的態度の又の表現であろう。これだけ手のこんだ構成のなかで、漱石は偽りでかためられている家庭として自分の家庭を感じ、妻直の掴み得ないスピリットを掴もうとして憔悴する一郎の悲劇を追究しているのである。