후리가나로 읽는 일본 고전
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みおつくし
澪標・落日の光景
外村 繁
外村 繁의 澪標・落日の光景(みおつくし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 130,889자 · 268화면
最早、恐しいものは暗いところにばかりいるのではない。私は「子捕り」が恐しい。狂犬が恐しい。泥棒も、巡査も恐しい。
春秋の衛生掃除の日には、巡査が剣を鳴らして家の中まで入って来る。その日になると、朝から私は胸騒ぎがした。手落ちをするような母でないことは信じている。しかし万に一つということもある。また男衆や、女衆にどんな不注意があるかも知れない。土蔵の屋根下に、内側を赤く塗った消火ポンプが置いてある。そこの狭い空地は北に面していて、殆ど陽の当ることがない。家人も滅多に行くことはない。表の小門の鳴る音を聞くや、私は足早に逃げて行き、ポンプの下で息を潜めていた記憶がある。
またある時、私は兵隊の絵本を見ていた。「ホヘイ」や、「キヘイ」は絵によってもよく判った。しかし「ケンペイ」というのはどういう兵隊であるか、私には判らない。私は傍にいた見習の丁稚に聞いた。
「ケンペイて、どういう兵隊さんやのや」
「ほうどすな、まあ、悪いことした兵隊をつかむ、兵隊さんの巡査みたいもんどす」
忽ち私の顔から血の色が失せたらしい。私にその記憶はない。しかし丁稚がひどく狼狽したのを覚えている。