일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぼくとうきだん

濹東綺譚

永井 荷風

永井 荷風의 濹東綺譚(ぼくとうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,666자 · 114화면

아오조라 문고

一

一

わたくしは殆ど活動写真を見に行ったことがない。

おぼろ気な記憶をたどれば、明治三十年頃でもあろう。神田錦町に在った貸席錦輝館で、サンフランシスコ市街の光景を写したものを見たことがあった。活動写真という言葉のできたのも恐らくはその時分からであろう。それから四十余年を過ぎた今日では、活動という語は既にすたれて他のものに代られているらしいが、初めて耳にしたものの方が口馴れて言いやすいから、わたくしは依然としてむかしの廃語をここに用いる。

震災の後、わたくしの家に遊びに来た青年作家の一人が、時勢におくれるからと言って、無理やりにわたくしを赤坂溜池の活動小屋に連れて行ったことがある。何でも其頃非常に評判の好いものであったというが、見ればモオパッサンの短篇小説を脚色したものであったので、わたくしはあれなら写真を看るにも及ばない。原作をよめばいい。その方がもっと面白いと言ったことがあった。

然し活動写真は老弱の別なく、今の人の喜んでこれを見て、日常の話柄にしているものであるから、せめてわたくしも、人が何の話をしているのかと云うくらいの事は分るようにして置きたいと思って、活動小屋の前を通りかかる時には看板の画と名題とには勉めて目を向けるように心がけている。