후리가나로 읽는 일본 고전
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ぼくとうきだん
濹東綺譚
永井 荷風
永井 荷風의 濹東綺譚(ぼくとうきだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,666자 · 114화면
」
「ああ、今は請地へ越したよ。」
「お腹がすいてるか。」
「いいえ、まだ宵の口だもの。」
銀座では電車賃をやった事もあったので、其夜は祝儀五十銭を与えて別れた。その後一ト月ばかりたって、また路端で出逢ったことがあるが、間もなく夜露も追々肌寒くなって来たので、わたくしはこの町へ散歩に来ることも次第に稀になった。しかしこの町の最も繁昌するのは、夜風の身に沁むようになってからだと云うから、あの娘もこの頃は毎夜かかさずふけ渡る町を歩いているのであろう。
* * *
帚葉翁とわたくしとが、銀座の夜深に、初めてあの娘の姿を見た頃と、今年図らず寺島町の路端でめぐり逢った時とを思合せると、歳月は早くも五年を過ぎている。この間に時勢の変ったことは、半玉のような此娘の着物の肩揚がとれ、桃割が結綿をかけた島田になった其変りかたとは、同じ見方を以て見るべきものではあるまい。四竹を鳴して説経を唱っていた娘が、三味線をひいて流行唄を歌う姉さんになったのは、孑が蚊になり、オボコがイナになり、イナがボラになったと同じで、これは自然の進化である。