일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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とろ

瀞

佐藤 垢石

佐藤 垢石의 瀞(とろ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,908자 · 30화면

아오조라 문고

一

南紀の熊野川で、はじめて鮎の友釣りを試みたのは、昭和十五年の六月初旬であった。そのときは、死んだ釣友の佐藤惣之助と老俳優の上山草人と行を共にしたのである。

私らは、那智山に詣でた。那智の滝の上の東側の丸い山を掩う新緑は、眼ざめるばかり鮮やかであった。黄、淡緑、薄茶、金茶、青、薄紺など、さまざまの彩に芽を吹いた老木が香り合って、真昼の陽光に照り栄えていたのである。若芽と若葉の放つ、生きた色彩の輝きは人間が作った絵の具の趣にはない。つまり如何に豊かな腕を持つ画人であっても、新緑が彩る活きた弾力は、到底描き得まいと思う。

瀞八丁の両岸の崖に、初夏の微風を喜びあふれる北山川の若葉も、我が眼に沁み入るばかりの彩であった。それが、鏡のように澄んで静かに明るい淵の面に、ひらひらと揺れながら映り動いていた。

木津呂あたりを流れる北山川の瀬には、激しいながら高い気品があって、プロペラ船の窓からこれを見て私は、この早瀬の底には、さだめし立派な鮎が棲んでいるのであろうと想像したのである。底石は石理ある水成岩の転積である。流水は、水晶のように清冽である。右岸の崖にも、左岸の河原にも、峡谷とはいえ、人に険しく迫らぬ風情が、川瀬の気品に現われてくるのであるかも知れぬ。