후리가나로 읽는 일본 고전
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ちちすぎやましげまるをかたる
父杉山茂丸を語る
夢野 久作
夢野 久作의 父杉山茂丸を語る(ちちすぎやましげまるをかたる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,127자 · 25화면
父は恭しく一礼して煙管を拾って立上った。その血だらけの青い顔が、悠々と座敷を出て行くところで、私の記憶は断絶している。多分泣き出したのであろう。
それが何事であったかは、むろんわからなかったし、後になって父に聞いてみる気も起らなかった。
父は十六の年に、お祖父様を説伏せて家督を相続した。その時は父は次のような事をお祖父様に説いたという。
「日本の開国は明らかに立遅れであります。東洋の君子国とか、日本武士道とかいう鎖国時代のネンネコ歌を歌っていい心持になっていたら日本は勿論、支那、朝鮮は今後百年を出でずして白人の奴隷と化し去るでしょう。白人の武器とする科学文明、白人の外交信条とする無良心の功利道徳が作る惨烈なる生存競争、血も涙も無い優勝劣敗掴み取りのタダ中に現在の日本が飛込むのは孩子が猛獣の檻の中にヨチヨチと歩み入るようなものであります。この日本を救い、この東洋を白禍の惨毒から救い出すためには、渺たる杉山家の一軒ぐらい潰すのは当然の代償と覚悟しなければなりませぬ。私は天下のためにこの家を潰すつもりですから、御両親もそのおつもりで、この家が潰れるのを楽しみに、花鳥風月を友として、生きられる限り御機嫌よく生きてお出でなさい」