후리가나로 읽는 일본 고전
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ちちすぎやましげまるをかたる
父杉山茂丸を語る
夢野 久作
夢野 久作의 父杉山茂丸を語る(ちちすぎやましげまるをかたる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,127자 · 25화면
私は眼の前が真暗になった上に、臘虎の皮特有の妙な臭気がしたので直ぐに脱いで投棄てたように思う。
その時に父はコンナ話を、お祖父様にした……と後になって私に話した。
「あの帽子は東京で一番高価いゼイタクなものだったので、大得意で故郷に錦を飾るつもりで冠って来たものです。染得たり西湖柳色の衣というところですよ。然るにだんだんと故郷に近づくに連れてあの帽子が気になりました。在郷の同志が、身動きもならぬ程貧乏し、落魄している顔付きを思い出すに連れて、十円もする帽子を大得意で帰って来る自分の心理状態が恥かしくて、たまらなくなりましたから、汽車が博多駅に着く前に折畳んで懐に入れて、知人に会わぬようにコソコソと只今帰って参りました。途中でこの帽子をドウ仕末しようかと考えましたが、結局アナタ(お祖父様)に差上るよりほかに道がないと気が付きました。アナタに差上るのならばドンナに身分不相応なものでも恥かしくないことが、わかると同時に、日本の国体のありがたさがイヨイヨハッキリと心に映じました。人間はエラクなると増長したくなるものです。栄耀栄華をしたくなるものです。しかも、それが威張れば威張るほどツマラヌ奴に見えて来るし、栄耀をすればする程、自分の恥を晒すことになるものですが、不思議なことに、ドンナに身分不相応な事でも、天子様