후리가나로 읽는 일본 고전
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いちろうじん
犬田卯短編集二
犬田 卯
犬田 卯의 犬田卯短編集二(いちろうじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,383자 · 103화면
十七とはいえ、まだ女にならぬであろう小さい臀部が――
「ばかッ、聞いてみなくたっていい。」
「清作さんら家の、おみさも行くというし、あれも、たしか、うちのお美津と……」
「いいから、そんなこと、つべこべ……」
儀作は女房めがけて一撃を加えたい衝動にかられてきたので、急いで厩の前の、お美津がいまのいま掃除した地面の上へ大きな足あとをつけて馬の方へ歩みよった。仔馬のうちから自分の子供のようにして育て上げた鹿毛の奴が、ふうっと鼻息を一つ彼へ吹っかけ、例によってお愛想に低く啼いて、眼をうるませるのを見ると、儀作のむかむかしていた胸は少しく鎮静した。
厩の前には、すでに油をくれて、挽き出すばかりに用意された、荷馬車が置いてあった。儀作は何ということなしに、その重い車体を少し持ち上げて、それから一方の車輪に手をかけ、くるくるとそれを廻してみた。すると鹿毛は、いよいよ山へ行けるのかと言うように、飼葉桶を首ではね退け、片肢でかっ、かっと地面を蹴り出した。
「間抜けめ、そんなことをしたって、こン畜生……、その判コの捺さった紙、見えねえのか。」
儀作はなおも車輪を廻していたが、やがてぷいと門口から出て行った。