일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

くるいだこ

狂い凧

梅崎 春生

梅崎 春生의 狂い凧(くるいだこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 111,430자 · 226화면

아오조라 문고

城介はとうとう彼の顔を見なかった。

「これがあいつの見おさめかも知れない」

切ない思いで、彼は汽車を見送っていた。だんだん遠ざかり、しだいに小さくなる。すっかり姿を消した瞬間、彼は前のめりになりそうになって、かろうじて足を踏みしめた。汗がびっしょりと額にふき出して来た。

「この前君はくたびれて、うとうとしていたから、僕はそっと帰った」

私は言った。

「その時聞こうと思ったんだが、城介君がうどんの事件を起した時、喜びの気持が君の胸のどこかに動いていなかったかね?」

「なぜ?」

「城介君が退校となれば、君は大学までの学資を確保出来たわけだろう。幸太郎氏が二人の中の一人に学資を出してやる、という約束だった筈だね」

「約束はそうだった」

栄介はゆるゆると背を起した。

「しかし喜ぶ気持は全然なかった。君に兄弟あるかね」

「いるよ」

「兄弟で何か競争して、相手が失脚すると、うれしいような気持になるか」

「さあ」

私は口ごもった。

「そ、そんな立場に置かれたことがないから、よく判らない。すると君はやはり城介君を可哀そうだと思ったわけだね」

「それとも違う」

栄介はもじゃもじゃ髪を両手でかきながら、しばらく考えていた。