후리가나로 읽는 일본 고전
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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
宮本 百合子의 獄中への手紙(ごくちゅうへのてがみ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 229,387자 · 453화면
今ごろ、むし暑い汽車の中で、くたびれて、心配して、行く先が不案内で、恐らく汗と涙とごっちゃに、大してきれいでもないハンカチで拭きながら岡山あたりを揺られていらっしゃる様子が目に浮びます。東京見物は冨美ちゃんが卒業祝に、と云ったりしていたのに、計らずものことですね。
マア、ことが一落着したらすこし息を入れていらっしゃればようございます。Tさん、妙テケレンなプラチナの指環はめてるのを私が目につけ、あんなのはくさいと小母さんに申したのは本年の五月でした。とり合わずにいらしったっけが。
きのう話していて、女の生活って本当に大変なものね。息子や亭主のことでみんな苦労して、と私が云ったとき、あなたも笑っていらしたけれど、ちらりと、あら、勘ちがいをしていらっしゃるという感じがしました。その笑いの中に。私は苦労という言葉で表現されるようなものは、細君として受けて居りませんし、苦労が苦労としか結実しないような苦労もしていません。私たちの生活とはきりはなして云ったことでした。何だかばか念を押すようで可笑しいかもしれないけれど。
或一つの事件について、一人の人間は、ああこういうことをするようでは心底あらわれたり、と思い、ある一人は、それは性格的な欠陥だと思うけれど、と一部分のことのようにうけるという相異は実に微妙且つ心理の分水嶺