후리가나로 읽는 일본 고전
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せいぜんしんごのこと
生前身後の事
中里 介山
中里 介山의 生前身後の事(せいぜんしんごのこと)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 41,804자 · 83화면
のは明治二十三年で、丁度余輩が六歳にして初めて小学校へ入学した年であって、この時日本に於ては教育勅語が降下された年である、星亨の殺されたのと、福沢諭吉の死んだのは明治三十四年余が十七歳の時であった、トルストイの死んだ年即ち明治四十三年、余が二十六歳の時に本郷座で「高野の義人」を上演したのである。
三十前の時であったか、熱海の今は無くなっているが、山田屋という宿屋に暫く滞在していたが、その時隣室に八十にもなろうという色の白い小づくりなおじいさんがいて、朝から晩まで殆んど座敷へ籠りきりで非常におとなしいものであったが、毎朝梯子段をのぼりおりして廊下を渡っては風呂場へ行く、女中などは、あのおじいさんはあのお年で誰も附添というては一人もなく、ああして逗留していなさるが、こちらも心配であります、というようなことを云った、余輩とはよく浴槽の中で一緒になりお互いに丁寧の挨拶をしたものだが、世間話などは少しもしなかった、或時女中にあのおじいさんはおとなしくて朝から晩まで一室に居られるが何をしているのかと訊ねると、何もしないでおとなしくしていられますが、袋の中から将棋の駒を出しては一人で並べて楽しんでいる