후리가나로 읽는 일본 고전
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だんじょどうけん
男女同権
太宰 治의 男女同権(だんじょどうけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 16,735자 · 32화면
、蛮声を張りあげて、二階の者たちに、店の戸をあけろ! と呶鳴りました。それでどうやら二階の狂乱もしずまり、二階に電気がつき、やがて、下にも電気がつきまして、店の戸が内からあいて、寝巻姿の婆と女房は、きょときょと顔を出し、おまわりは苦笑しながら、どろぼうではない、と言って私を前面に押し出しましたら、婆はけげんな顔をして、これは誰ですか、こんな男は存じません、お前は知っているか、と娘に尋ね、娘も真顔で、とにかくあたしたちの家の者ではありません、と答えます。そんなにまでされては、さすがに私も、呆れかえって物が言えない気持になり、そうですか、さようなら、と言って、おまわりの呼びとめるのも聞かず、すたすたと川のほうに歩いて行き、どうせもう、いつかは私は追い出すつもりでいたのでしょうし、とても永くは居られない家なのだから、きょうを限り、またひとり者の放浪の生活だと覚悟して、橋の欄干によりかかったら、急にどっと涙が出て来て、その涙がぽたんぽたんと川の面に落ち、月影を浮べてゆっくり流れているその川に、涙の一滴ずつ落ちる度毎に小さい美しい金の波紋が生じて、ああ、それからもう二十年ちかく経ちますが、私はいまでも、あの時の淋しさ悲しさをそのまんま、ありありと思い出す事ができるのでございます。