후리가나로 읽는 일본 고전
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しろいみち
白い道
徳永 直
徳永 直의 白い道(しろいみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 18,169자 · 36화면
「――ドイツのね、ヨゼフ・ディーツゲンという人は、やっぱり皮なめし工という、手工業労働者だったんだ」
しばらくだまっていた倅が、とつぜんそんなこといいだすと、母親は手をやめて、きょとんとした。
「――いえさ、おれのような職人だったんだが、マルクスと一緒にドイツ革命に参加したり、哲学書をかいたり、非常にえらい人だったそうだ」
母親は、それで見当がついた風で、
「すると、やっぱりシャカイシュギかい?」
などという。――
三吉は、ときどき、そのディーツゲンをおもいうかべることで、自分に勇気づけていた。マルクスやエンゲルスとは別個に唯物弁証法的哲学をうちたてたという偉大なドイツの労働者についてくわしくは知らなかったけれど、感じさせた。それはきよらかで、芸術的でさえある気がしていた。ディーツゲンのようにえらくはないにしても、地方にいて、何の誰べぇとも知られず、生涯をささげるということは美くしい気がした。そしてこの竹びしゃく作りなら、熊本の警察がいくら朝晩にやってこようと、くびになる怖れがなかった。
「しかし、彼女は竹びしゃく作りの女房になってくれるだろうか?」
そして、またそこへくると、三吉はギクリとする。